虚空。
ハリベルは虚圏の空を見上げていた。
空には三日月が怪しく光って、自分の足元を照らしている。
金髪の髪をなびかせて、身を構える。
目の前には自分と同じ姿をした虚がいる。
目の前の女は自分と同じ破面だ。
なぜ自分の前に自分と同じ姿の破面がいるかはわからない。
ただ、彼女を生かしたままにしてはいけない。
それだけは感覚で分かっていた。
それは恐らく、目の前の彼女もそうであった。
砂埃が舞うように自らの足を跳ね上げる。
一瞬で互いの距離がなくなり、破面した自分の顔が目の前に現れる。
長いまつ毛。
美しい金色の髪。
それらを際立たせるように、互いの刃から火花が散る。
力と力は五分五分だ。
どちらが押しても、押し切れず、切り返すと全く同じ動作で切り返される。
本当に自分を相手にしているのだと彼女たちは思い知らされる。
チッ!
二つの舌打ちの音が発せられる。
終わらない攻防に苛立ちが募り始める。
距離を置いて自分の真の力を開放する。
「「討て『皇鮫后(ティブロン)』」」
自分の体の何倍もある水柱が彼女の体を捕らえて、球体上に変化していく。
激流が二つに分かれると、彼女の真の姿がそこにはあった。
褐色の肌に、大きな胸。
そして、端正な顔立ち。
今まで仮面に隠れていた彼女の本当の顔が晒された。
「「この姿になったからには、必ずお前を殺す」」
同じ言葉を同じタイミングで発すると、互いの刃が再度火花を散らす。
先程より激しい攻防が繰り広げられる。
刀と刀がぶつかるたびに豊満な胸が揺れ動き、刀はドンドン削れていく。
終いには互いの刃は折れてしまう。
同等の力を持つ者同士がぶつかった結果だ。
「当然?」
「これで終わるわけがないだろう」
刀がなくなったのであれば拳で戦うのみと言わんばかりに、殴り合いを始めるハリベル。
互いの顔を拳が捉えてる。
不意に拳が胸に入ってしまう。
顔に拳を貰うのとは別の痛みがハリベルの体を駆け巡る。
「貴様・・・」
もう一人のハリベルも同じように拳を胸に突き刺す。
「ッ!グぁ」
苦悶の声を出す金髪の美女。
次第に互いの拳の標的は顔ではなく、胸に移る。
「貴様の胸は私以下の胸だな」
「誰の胸が貴様以下なのだ?」
同時に胸に拳が突き刺さる。
ボディブローを貰ったように互いの体が九の時に折れ曲がる。
「「ッ!ハッ!」」
口から唾液が零れ落ちる・・・・・・。
それほどの衝撃であった。
「フッ、フッ。貴様の胸は張りが無いからな。だから私の拳に負けるのだ」
「ッア、クッ。張りがないのは貴様の胸だろう。そんな胸などが私の胸に勝てるわけがない」
互いに自分の豊満な胸を持ち上げて、相手に誇示する。
「大層な自信だな、偽者のくせに」
「偽者はお前だろう、どうした私の胸に犯されるのを期待して乳首が立っているぞ」
鎧が乳首の形に合わせてプックリと形状を変化させる。
「犯されるのはお前の駄乳だ。お前だって乳首をぷっくりと勃起させて何を言っているんだ」
一歩、一歩と近づく。
心臓の鼓動が早くなる。
この女の駄乳を私の胸で犯したい。
破壊したい。
虚の性なのか、破壊衝動と性的衝動がハリベルの中を渦巻いていく。
吐息が荒くなる。心臓も荒くなる。
プックリトと勃起した乳首同士が触れ合う。
「「ッん」」
甘い声が口から洩れる。
胸を抱えて、まるで肉棒を挟んでこするように互いの乳首を擦り合せていく。
互いに声を押し殺してはいるが、擦れば擦るほど快感が昇ってくる。
「随分とやせ我慢をするようだな?」
「やせ我慢しているのはお前だろう」
「ほう?言うじゃないか。なら、直接で良いだろう?」
「直接でいいのか?自分が偽者だってバレるぞ?」
互いに挑発を繰り返す。
本心は早くもっと快楽を味わいたいし、相手の胸を犯したいのだが、それを悟られたくはない。
「私は一向にかまわない、何故なら私が本物だから」
そういうと、鎧を脱ぎ捨てる。
褐色肌に合う、色の濃い乳首が快楽を求めて顔を出す。
決して汚くはなく、美しさがある乳首だ。
「本物は私だ」
もう一人のハリベルも生まれたままの姿になる。
同じ色の乳首が勃起した姿で外に出てきた。
「もう後戻りは出来ないが、いいんだな?」
「逃げるのなら今の内だぞ、偽者」
「減らず口を、後悔するなよ!」
勃起したハリベルの乳首同士が直接触れ合う。
「「アっ!」」
今まで押し殺していた声が、甘い吐息となって口から漏れ出す。
その吐息を吸い込んで脳がトリップするような感覚に陥る。
「「もっとだ!もっと!!」」
獣のような声を出すと、急速に乳首同士を擦り合せて、胸をつぶし合う。
潰し合うたびに、言葉では表現できないほどの快感が体中を支配する。
相手の胸を犯す。
ただただ、その事だけしか考えられなくなっていく。
「「イッ!クッ!!!!!」」
互いの体を抱きしめるように絶頂を迎えても、お構いなしに体を動かし続ける。
文字通り、相手が動かなくなるまで胸と乳首を競わせる。
人間にはできない芸当だ。
「貴様が死ぬまで犯してやるからな、偽ハリベル!」
「偽者は!お前だ!何度も何度もイッているくせに偉そうな口を叩くな!」
「「ああああ!またッイク!!!」」
何度目の絶頂だろうか、意識が戻ったころには自分は空を見上げていた。
隣には自分と同じ姿をした偽者が横たわっていた。
この世界に終わりはなく、この戦いに終わりはない。
横たわっていた偽者もすぐに起き上がり自分に飛びかかってきた。
何かを犠牲にしなければ、この世界は変わらないのかもしれない。
こんなものを書いていた過去もありました……。
そんな感じでやっていこうと思います。
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